空のペットボトル

読んだ本やアニメの感想。

今週観た/読んだものの話。-1

ひさしぶりに書きます。

2020年は「Tokyo 7thシスターズ」にハマって30ページ弱のスライド資料を作って知り合いに薦めたり、「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」にドハマりして、初めて二次創作の漫画を描くなどしていました。

www.lovelive-anime.jp

本当にいい作品だし私は多感な中高生時代にこの作品と出会って夢を持ちたい人生だったと生まれた時期を悔やんでいます。私の代わりに世界中の中高生がこの作品と出会い、夢を持つことに前向きになってほしいという祈りがある。そのために一般家庭が登録しているであろうアマプラかネトフリで配信してくれ。

 

それはさておき2021年はアニメ漫画に限らず映画ドラマ小説もたくさん観ていきたいなと思い、こんな目標を立てました。

〇毎月の目標

・映画館で映画を1回見る

・本(小説等)を2冊読む

〇毎週の目標

・配信サービス等で映画を観る

・アニメorドラマを1クール観る

・感想ブログを書く

 

とりあえず習慣付けることを目的に立てました。

感想について、最初はTwitterで書いているものの延長線のような感じで慣れてきたらガッツリ書いていきたいです。

タイトルのナンバリングは続けていくぞの意思表示。

 

というわけで今週観た/読んだもの(今回は1/1~1/10までで)

〇ドラマ

・アンナチュラ

・MIU404

〇映画

・セブン

〇漫画

・メタモルフォーゼの縁側

・あした死ぬには、

〇小説

・裏世界ピクニック5巻

虐殺器官

・青い春を数えて

 

ざっくり感想を書いていきます。

 

アンナチュラ

www.tbs.co.jp

去年映画「罪の声」を観てテンポの良さとテーマの織り込み方が上手いなと感動したので野木亜紀子脚本の作品を他にも触れたいと思ったので観ました。

作中のなにげないやりとりがその回だったり作品終盤だったりの印象的なシーンに繋がってくるような描写が何度もあって観てて気持ちがよかったです。

4話の責任の擦り付け合いを始める三銃士、脅迫状を自分宛だと考えるUDIメンバー、そして中堂の「罪のない人間なんているのか?」の流れが綺麗。

8話の三郎と六郎(今書いてて名前が意図的に似せられていることに気づいた)の帰る場所の変遷について対比で描かれていく怒涛の終盤があまりにもよかったですね。

8話で描かれた六郎の居場所については最終話で再構築されるところまで含めて本当によかった……

また、ミコトの「同情なんかされたくない」というセリフが中堂に対して「同情なんてしてあげない」という優しさを表すセリフや最後の高瀬に対する「心から同情します」という攻撃的なものに転じたりとセリフの扱い方が上手すぎる。

 

MIU404

www.tbs.co.jp

「アンナチュラル」を観て興奮した結果そのまま同じく野木亜紀子脚本のこの作品も一気に観てしまいました。週1クール観る目標をいきなりオーバーしてるとこの先続けられるか不安になってくる。だけど鉄は熱いうちにとも言うので……

各回ここが見せ場!という部分をわかりやすく提示してくれるし登場人物も癖があってかなり見やすかった。それでいて登場人物の成長や関係性が回を経るごとに変わっていく描写が丁寧で満足度が高い。

あと主題歌である米津玄師の「感電」がめちゃめちゃ良い。

「アンナチュラル」主題歌の「Lemon」と同様、作品とのリンクと作中での歌の入り方がえげつない。

サビの「たった一瞬のこの煌めきを」という部分がその回のクライマックスと見事に重なる4話を観たときはあまりのカッコ良さにボロボロ泣いてしまった。

作品全体を通して「たった一瞬の煌めき」が描写されていながら最後の最後で「生きて俺たちとここで苦しめ」という真逆のセリフが使われるのも痺れた。

上記みたいな主張の異なる両者をどちらか一方に傾けることなく描くバランス感についても言及したいがあまりまとまっていないので何回か観て咀嚼していきたい。

九重くんが好き。3話を観て九重リベンジ回を頼む~~~と願っていたら見事に9話で手を叩くことになった。

警察官でいられない行動をしてしまったが最期には警察官として生きた香坂、立派な警察官だったが憎悪の獣に成り果てた蒲郡、メイン二人それぞれに縁深いこの二人が対称的に描かれているのも上手い。

何回も言うけど「感電」がクソカッコいいので聴いてほしいし観てほしいです。

 

セブン(SE7EN)
セブン (字幕版)

セブン (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

「アンナチュラル」「MIU404」を観たのでミステリとかサスペンスがいいなと思いこの作品を観ました。

犯人の目的である七つの大罪と作中の死者の数が合わないなーとか思って結局感想解説を読み漁ったら殺された妻のお腹の子がカウントされているという「ぼくらの」みたいなトリックが。むしろ「ぼくらの」を読んで「セブン」かよと思うのが正しいのだろうが……

犯人の背負った「嫉妬」の罪もしっくりこないなーとか思ってたのだけれど八つの枢要罪に転じて~……みたいな読み方があるらしく、ほえ~と感想解説を読んでいた。

上記の読み方が正しいかどうかは別として自分でもそういった知識と結びつけながら作品を味わえるようになりたいと思うので、自分の中である程度咀嚼した作品については他の人の感想なども読んで知識や視点を積み重ねていきたいと思った。

 

メタモルフォーゼの縁側

 女子高生と老婦人がBLを通して親睦を深めていく物語。1巻からずっと追っていた作品なので完結したのが感慨深い。

何かを始めるのにも友人関係にも年齢は関係ないと感じさせてくれる優しさや、一つの出会いが新たな出会いやこれまであった知人との関係の変化に繋がっていく様子が丁寧に描かれていて心地いい。

 

あした死ぬには、
あした死ぬには、2

あした死ぬには、2

 

 「メタモルフォーゼの縁側」とは対称的に自身の年齢や迫りくる死期を考えさせられる話。

2巻の実家引きこもりの話に出てくるシーンがどこを切り取っても厳しく10年20年と経ってからまた読むと異常に刺さってしまいそうで怖い。

野球観戦回は心地良く読めた、何かに夢中な人を見るのって楽しいよね。

 

裏世界ピクニック

18きっぷで実家から大阪に戻る間に読みました。18きっぷでの帰省は小説をもっていくと時間があまり気にならなくておすすめ。

今期アニメが放送中。

主人公の空魚がさも一般人かのように語り手を務めていて段々その歪みに読者が気づいていく様子が面白いのだがアニメではどうしても第三者視点になってしまうのでそこをどう描くかが気になる。

5巻はその信頼できない語り手である空魚が相棒である鳥子の視点で自分を観ることで自身の認識の偏りや鳥子の好意に気づく展開が百合的にも熱かった。アニメでもここまでやってほしいが尺的に無理そう。

 

虐殺器官
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

 

 これも18きっぷの鈍行電車内で読んだ。読み切れなかった残りは家で。

「ハーモニー」は読んでいたので次はこれを、と読みました。

「ハーモニー」でもそうなんですけど投薬やカウンセリングによって意識がコントロールされている社会において自我の所在について問われるのが本当に怖い。文字媒体だとそれについて考えることから逃げられないので恐怖や不安を駆り立てられる。SF小説苦手かもしれない。物語を読んだ後はやっていくぞという気持ちになりたいので。

主人公のクラヴィスは罰せられることで赦しを求めたが、ルツィアが死んでしまったことで罰を取り上げられてしまうシーンが死者は赦すことも罰することもない世界がとても厳しくつらい。死者が死の間際にいる者の前にあらわれ言葉を交わす世界である「鬼滅の刃」の優しい世界を知ってしまったのでなおさら。(死にゆく者がみる幻想という主張は時透兄弟のやりとりや善照の祈りを否定するものなので当然棄却されます)

そういう厳しい世界の中でウィリアムズが「油っぽいビッグマックを食いきれなくて、ゴミ箱に捨てる世界を守るとも」と言い切ったこと、それを言える人間が存在することがせめてもの救い。ウィリアムズは死に、ドミノ・ピザの普遍性は失われたわけですが……

 

青い春を数えて
青い春を数えて

青い春を数えて

 

響け!ユーフォニアム」で有名な武田綾乃の連作集。

同作者の「その日、朱音は空を飛んだ」を読んだ後に買ったものの積ん読状態になっていたので読みました。kindleセールで買って読めていないものが結構あるのでここを崩していきたい。

思春期の少女たちの抱える痛みや葛藤はどれも青くて未熟だけれども当人にとっては切実なものである。そしてそれはきれいさっぱり解決されるわけではなく、痛みを抱えながらも少しでも変わろうとする姿が描かれ、寄り添い方が真摯に感じる。

好きな話は「側転と三夏」。自分より勉強も運動もできないけれど愛嬌のよさから人に愛される姉と、そんな姉にたいして劣等感を持つ妹の話。

姉の愛情と姉を憎めない自身に気付くシーンの後、どこか淋しさを感じる祖母の家を姉の騒がしい足音が掻き消していく描写が夏のさわやかさを感じさせて気持ちがいい。

 

 

ここまで感想を書いてきましたが、その週読んだものの感想を全部書いていたらめちゃめちゃ時間がかかるし続かねえわと思ったので次回からは感想はいくつかピックアップして書こうかなと思います。