空のペットボトル

読んだ本やアニメの感想。

今週観た/読んだものの話。-3

今日は出かけた先で財布をなくしてどっと疲れました。

クレジットカードの停止と再発行をお願いした矢先に財布が見つかったという連絡があって安心感と徒労感で魂が抜けそうです。

しばらくはクレジットなしの生活、あたらしいカードが届いたら諸々の登録を変える必要があり、憂鬱。

 

今週の観た/読んだもの

〇ドラマ

重版出来!

〇映画

ファイト・クラブ

・さんかく窓の外側は夜

〇漫画

・さんかく窓の外側は夜

〇小説

推し、燃ゆ

 

重版出来!

www.tbs.co.jp

出版業界漫画が原作のドラマ。やはり創作者の物語は熱いし漫画家と編集者以外にも営業や本屋にもフォーカスが当てられていたところが面白かった。

1話のメインだったベテラン作家が物語途中から頼れる存在として描かれ続け、最後の大きな賞を獲得したのが説得力がある。また、授賞式で長年続けたシリーズの完結、新作の制作を宣言したことが熱い。

7話が好き。誰にも見出されなかった作品が、自分の嫉妬した天才にだけは理解されたこと……見つけられる幸福……

 

ファイト・クラブ
Fight Club (字幕版)

Fight Club (字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

暴力!興味の沸く洋画のチョイスがことごとく暴力。だいたい善性が暴力性に屈するので心が荒んでしまう。

この作品も二重人格の主人公が最終的に自身の暴力的側面を止めるために自害という選択、つまり暴力による解決を選んでしまい、破滅のラストを迎えてしまう。

面白かったです。負けないで善性。

 

さんかく窓の外側は夜(映画)

movies.shochiku.co.jp

原作の積んでた分を消化してから観に行きました。

登場人物の性格も話の展開も原作とは大きく変わっていて、世界観とキャラ設定を一部抽出してテーマを一つに絞ってまとめ上げた印象。

原作6巻までの要素を拾いながら一つの話にまとめるには仕方がないにしても色々見たかったシーンがなかったのは残念。

特に、冷川とエリカの根幹になる部分が変わっていたので、原作とは全くの別物として観た方が精神にいいと思いました。

テーマを「だれかみつけてほしい」のみに絞り、「僕(俺)といれば怖くなくなります」というセリフで最初と最後を結ぶのは綺麗だった。また、これがテーマだと考えるとエリカの設定改編も納得ができます。

 

さんかく窓の外側は夜(原作)

5巻あたりから積んでいたのを一気に読み返しました。

映画には一切その気配はありませんでしたが、エリカと逆木がビジュアルも関係性も好き。冷川と三角が能力で繋がるときは快楽を伴うのに対し、エリカと逆木は痛みを伴い繋がるのが対称的でカッコいい。

また、原作では迎くんがいることで価値観のバランスが絶妙に保たれていると思った。善人だけどちゃんと第三者的な立ち位置のキャラが存在すると安心できる。

エリカが三角の言葉で人を助ける自分を信じようとするくだりや、半沢夫妻とのやりとりで罪に向き合う話が好きです。

 

推し、燃ゆ
推し、燃ゆ

推し、燃ゆ

 

本屋で並んでいて気になったまま買わずにいたら芥川賞を取ったので慌てて購入、読みました。

「推し活」「二つの病名(おそらく発達障害と鬱)」「SNS」と正に現代を象徴するようなものが題材の話。推しを推すこともノイズまみれでまとまらない思考もSNSの煩わしさも身に覚えがあり、他人事とは思えない。

アイドルに対して解釈するという行為は、現在のアイドルに対するファンの姿勢として解像度が高い。また、十人十色あるアイドルとのかかわり方の一つとしてその姿勢を挙げるのも良い。多様性なんだよな。

物語全体を通して、生理、にきび、涙、垢、ほこり、便器、嘔吐など、排泄に関する描写が散りばめられており、それらが最後の綿棒入ったケースを叩きつけるシーンに繋がるのが文体として美しい。

生きてるだけで嫌でも老廃物は溜まっていき、それらを排泄しなければ生きていけない。それは感情も同様で、溜めこみ続けた感情はどこかで排泄されてしまう。そうやってなんとか生き続けてしまうのだろう。

 

 

他には虹ヶ咲のアニメやろこどるを観返したりしていました。

ろこどるを観ると身体中の悪いもの全てが取り除かれる気がして健康に良い。