空のペットボトル

読んだ本やアニメの感想。

今週観た/読んだものの話。-6

今週はブルーアーカイブを始めました。無心で何かをポチポチしたくなったので。

超次元音楽祭を配信で観ました。久々のAqoursちゃんは健康にいい。早く現地でライブに行きたい。

あとはシスタープリンセスのVのライブ配信を観ました。コメント欄が20年ものの感情の塊になっていてほとんど知らない自分でもよかったなあと感動しました。堀江由衣の「Love Destiny」は知ってたので盛り上がりました。

 

今週観た/読んだもの

〇ドラマ

逃げるは恥だが役に立つ

〇映画

プリンセス・プリンシパル Crown Handler

〇漫画

・いじめるヤバイ奴

〇小説

・かか

〇ソシャゲ

・ガルパ ハロハピ3章「にこにこねくと!」

 

逃げるは恥だが役に立つ

www.tbs.co.jp

作中何度も起きるすれ違いを対話を通して解決していくのが一貫していてストレスなく観れた。あまりにもちゃんと対話してるせいでタイトルの"逃げ"要素はない。

ブコメをやりつつ作中の人物が自他両方からかけられた呪いを解いていくように収束していく展開が気持ちいい。

特別編の「ガンバレ人類!」で性にまつわる様々な価値観に焦点をあてながらどれも否定しない描き方は今まで観てきた野木亜紀子作品に共通するが、そういった視座を持たない古い価値観の人間も切り捨てることなく、対話の機会が与えられていたことが特に印象的だった。

とても良い作品なのは間違いないけれど自分が労働アレルギーなせいで登場人物が全体的に労働に対してポジティブな姿勢を見せているのがキツかった。労働、頑張らなくてもよくない?

 

プリンセス・プリンシパル Crown Handler

pripri-anime.jp

公開日前日の夜と当日の朝にTVシリーズを観返してから映画館に行きました。

TVシリーズがめちゃめちゃ面白く、映画もクオリティが損なわれることがなく安心した。

全6章の内の最初の1章ということもあり、あまり物語の核心を突くようなことはなかったが、掴みとしては十分満足度が高かった。次の2章にも期待できる。

 

いじめるヤバイ奴

pocket.shonenmagazine.com

友人間で月一でやってる読書会の今月の課題図書。課題図書指定された時は誰もがこれ大丈夫か?と眉唾だったが、しばらくして全話無料公開されて話題になり始めて笑った。

実際読んだらリアリティラインがめちゃめちゃのトンチキ漫画で最高だった。

一番好きなトンチキ野郎は生徒会選挙で筆頭候補を引きずり下ろすために自分の姓名を公的手続きで変えた奴。不発に終わって狂うところまでのスピード感が早すぎて呼吸困難になった。

主人公とヒロイン(?)がいつの間にか念話ができるようになったりと少しずつ二人の距離感が変わっていく様はラブコメ

タコの触手プレイをし合ったりエロ方面もあるので僕ヤバと方向性が似てきたように感じる、略称も似てるし。

 

かか
かか

かか

 

「推し、燃ゆ」の作者のデビュー作。

「かか弁」という架空の方言で語られる文体が特徴的。

娘→母への信仰を取り戻そうと巡礼を行う話。「推し、燃ゆ」もファン→アイドルへの信仰の話であり、どちらも神を介さない現代の信仰の形が高い解像度で描かれている。

これ以外にもリアリティの高い描写が多い。たとえば、主人公が不幸のどん底に浸っている(気分でいる)と、関係が希薄に思われた従妹から自分の母の見舞いに行く電話がきたり、SNS上の友人から自信を心配するDMが届いたりすることで水を差されるなど、どこまでいってもドラマチックになりきらないところに親近感を覚える。

劇的さの足りないあっけない最後に、やるせなさを感じる。

そこそこに不幸でそこそこに優しい世界で生きていく。

 

ハロハピ3章 「にこにこねくと!」

bang-dream.bushimo.jp

「すべてが特別」だった弦巻こころが「ほんとうの特別」を知る物語。

3年以上待った。待っててよかった。

1章の「飽きるまであんたのおとぎ話に付き合う」から「あんたが流れ星ならあたし達も流れ星だよ」「あんたがやるなら付き合うよ」の変化がめちゃめちゃ良い。2章で「そっち側の住人」になった奥沢美咲の立ち位置がより強固になった。みさここ、絶対に添い遂げる。

花音、薫、はぐみの立ち回りもよかった。特に薫の描写が印象的。

普段の相手の望みを叶える王子様としてでなく、ハロハピで過ごす日常が大切だからこそこころの言葉に反する自分のエゴを通そうとする姿は、薫にとってもハロハピが「特別」なものになっていて、こころの「特別」の話への導線にもなっていた。

こころが「特別」を知ったことによって、今までもやんわり描かれていた「寂しさ」や「嫉妬」などの感情も描かれていくんだろうか。

作中でも言われていたように、こころにとって世界はそれほど広いものではなく、どこへだって行けて手が届くものだった。それが今回、弦巻こころの輪郭がハッキリしたことでその手は伸びなくなった。それは神秘性の喪失であるが、それは成長とも言える。

これからも色々なはじめての感情を知るであろう弦巻こころの旅路に祝福がありますように。